総本部夏合宿

合宿中副班を務めさせていただいた一般部栗原です。
 総本部夏合宿についてレポートさせていただきます。
令和元年8月10日から12日にかけての2泊3日で、毎年恒例となっている総本部主催の夏合宿が開催されました。今年は参加者が300名超と例年に比べ多かったようで、一度に収容できる宿泊施設ということで、栃木県那須烏山市の大金温泉グランドホテルさんに宿泊しての開催となりました。
武州北支部からは、黒岩支部長を始めとして18名の参加となりました。
 昨年は自分が仕事の都合で中日に一度抜けなければならなかったため自家用車での参加でしたが、今年はめでたくフル参加となりましたので、支部のみなさんと一緒にバスに乗車することができました。昨年もそうだったようですが、バスは石島師範が率いられる埼玉県北支部との相乗りとなりました。全体の統率をしてくださいました石島師範、いろいろと気配りいただきました埼玉県北支部渡辺先生、女子は宿泊部屋も同じだった埼玉県北支部少年部のみなさんには、ここでお礼を申し上げます。大変お世話になりました。
 道中は交通事情もよく、途中サービスエリアで休憩しても余裕のある到着となりました。
到着後は各自部屋で道着に着替え、徒歩20分程度離れた場所にある那須烏山市武道館に向かいます。武道館は出来て2年程度の非常に新しく立派な建物でしたが、なにぶん参加者が多かったため、正拳突きがやっと突ける程度の寿司詰め状態となり、晴天も相まって、非常に過酷な状況でした。自分は運よく扇風機のすぐそばでしたが、主に中級の少年部の子供たちは風など一切来ない中央部だったため、本当に大変だったと思います。
田森師範からの全体説明、支部ごと・帯ごとの整列などのご指導ののち、館長稽古となりました。手技の稽古が主となりましたが、館長が直接行われる突き、受けの動作や、少年部への直接のご指導の様子、合間に挟まれる館長が師事された澤井健一先生のお話しなど、館長稽古でなければ見る、聞くことができない経験をさせていただくことができました。
館長稽古の後は型ごとに分かれた稽古となり、各々自分の習いたい型の先生に付いて指導を受けました。自分は先の全日本大会で壮年型の部で優勝された、福島県支部の國分先生の指導される平安その3のグループに入りご指導をいただきました。普段受ける機会のない他支部の先生の指導や、他支部の生徒さんと向き合っての稽古、時折入られる館長の指導など、こちらもよい経験でした。

 

 

稽古の後はホテルに戻り、支部ごとに指定された時間での食事、入浴となりました。消灯の22:00まで時間はたっぷりあるように思いましたが、布団を敷いたり翌日の準備をしていると、あっという間に消灯時間となりました。
部屋にはエアコンもありましたので暑くはありませんでしたが、気分が高揚しているのか、稽古で疲れていてもなかなか寝付けない子もいたようです。
2日目は早朝より館長直々の立禅指導があり、黒岩支部長、一般部で参加しました。立禅の指導では、普段の稽古のような激しい動きはなく、呼吸法を館長が実演してくださったり、一人ひとりに立ち方の修正に回ってくださいました。30分の予定を大きく超えた1時間の指導をしていただき、充実した時間となりました。
朝食を採るとすぐに準備をして武道場に向かい、稽古となりました。最初に岡崎師範の指導、次に組手の稽古、最後に武器術と型の指導を受けました。
岡崎師範の稽古では主に組手を想定した移動稽古で、コンビネーションの練習を行いました。組手の稽古は石島師範の指導となり、最後には1回ずつは短時間でしたが、10人組手を行いました。組手は特に個人の特徴が出るので、組手の上達にはこのように違う人と、なるべく数多くの稽古が必要なのだろうな、と感じました。
型では自分は井上先生が指導する棒術のグループに参加しました。先生が違うと同じ動きに対しても異なった視点からの表現になるため、新鮮な気持ちで稽古に臨めました。
2日目の稽古は午前中で終了し、ホテルでの昼食の後はレクリエーションの綱引きが行われました。小学生は5人一組、中学生は3人一組として、支部別トーナメント戦で優勝を競いました。武州北支部は小学生は5年生も含むチームでしたが、層の厚い他支部にも怯まず勝ち進み、見事3位入賞を果たしました。中学生の部では、中学生が2名しかいなかったために小学生を一人入れる形となりましたが、相手チームは全員が高校生と見まがう体格で、さすがにこちらは負けてしまいました。
たとえレクレーションでもみんな本気で取り組み、応援する側も思わず叫ぶほど熱中しました。何事も一生懸命な姿勢は人を感動させるものだな、と思いました。

 

 

夕食はバーベキューでしたが、驚くことに焼き手が我々下っ端ではなく、師範・支部長の先生方でした。上の方々が偉ぶることなく当然のように働かれているのを見て、極真館というのは懐の深い組織だなあと、改めて極真館の一員であることを嬉しく思いました。
終盤には綱引き大会の結果発表も行われ、レクレーションで使った支部のネームプレートと、副賞の授与が行われました。ネームプレートは深谷道場の壁に貼ってありますので、道場にお越しの方は探してみていただければと思います。

 

 

初日の夜は黒岩先生は幹部・支部長の懇親会に出られていましたが、2日目の夜は支部割り当ての部屋で一般部との懇親会となりました。先生の過去のお話しや、子供たちへの思い、空手の鍛錬方法などを伺うことができ、一晩では尽くせないありがたい時間となりました。
3日目は早朝マラソン大会からスタートしました。小学生は1km強、中学生以上は2km強程度だったかと思います。自分も普段ジョギングなどはしていないためペースがよくわかりませんでしたが、みなそれぞれの体調などに合わせて走っていたようです。

 

 

マラソンで頑張りすぎてしまった女子1名がダウンしてしまったので、ホテルの待機場所で稽古はお休みさせ、残りのメンバーで武道場に向かいました。
 3日目は型の発表会ということで、館長の前でそれぞれのグループごとに型を行いました。先にグループごとに分かれ、すばやく整列する練習、動きを合わせる練習を行い、その後に発表となりました。毎回の発表に対し館長からお言葉をいただくことができ、自分のグループ以外の型についても学びを深めることができました。
 全ての稽古終了後、ホテルで最後の食事を摂り、順番にバスに乗車して帰路につきました。帰りのバスでは一般部は皆ぐったりでしたが、子供たちは最後までワイワイと楽しそうにしていました。
帰り道も順調で、時間通り深谷道場に到着し、子供たちを無事保護者の皆さんに引き渡し、合宿は終了となりました。
2泊3日という短い期間でしたが、館長を始めこれまで極真館を支えてこられた先生方からの直接の指導を受ける機会を得ることができ、また支部内外の交流も深まり、空手の技能の上達だけではないものを得られた合宿になったと思います。またなにより、支部の全員が怪我もなく無事に合宿を終えることが出来たことを嬉しく思います。
最後に、このような機会を与えて下さいました黒岩先生にお礼を申し上げ、レポートとさせていただきます。
押忍