総本部夏合宿
2023年 総本部夏合宿
2023極真館夏合宿が開催されました!
令和5年7月29日から31日にかけて、4年ぶりとなる総本部夏合宿が行われました。
一般部栗原より、総本部合宿に参加したレポートを報告させていただきます。
【一日目】
合宿の場所は前回と同じく、栃木県那須烏山市にある大金温泉グランドホテルでの開催でした。
武州北支部は今回16名の参加で、道場生は本庄道場に集合してバスに乗車し、黒岩支部長や埼玉県北支部の皆さんが待つ熊谷駅に向かい、そこから足利で栃木茨城支部の皆さんを乗せてホテルに向かうという予定でしたが、手違いでバスが遅れてしまうトラブルがありました。
バス会社の機転で我々は別手配のバスに乗車し、合流場所を変えることでなんとか遅れを取り戻し、最終的には時間の余裕をもってホテルに到着することができました。
本庄道場でバスを待っていた間に子供たちは少し疲れてしまっていましたが、バスに乗ってからはお菓子や昼食を食べ、おしゃべりをしてリラックスできたようでした。
稽古開始までの時間に道着に着替え、しばらく待機ののち、各支部ごとにまとまって稽古場所である武道場へ徒歩で移動しました。途中、前回の合宿の時にはなかったJAの建物ができており、そこに温度計が設置されていて、37℃と表示されているのと見たときは子供たちも悲鳴をあげて、自分もこれから始まる稽古が厳しいものになることを覚悟せずにはいられませんでした。
武道場に集合し整列をすると、最初に強化選手、ユース選手の結成式が行われました。今年11月のカザフスタンでの世界大会、3年後に日本で開催予定の世界大会を目指し、過去の大きい大会や今年4月の全日本大会で優秀な成績を残した選手が強化選手などになっており、武州北支部でも、本庄道場の廣瀬心々、赤上心音、深谷道場の山本澪音、土屋絃の4名がユース選手に指定されています。
今回の合宿は参加人数が360名を超えていたということで、一つの武道場内では収容できなかったため、結成式の後は強化選手はバスに乗り、別の会場へと向かいました。
武道場の中では盧山会長による全体の基本稽古ののち、帯ごとに班分けをしての稽古となりました。4年前の前回合宿では自分はまだ黄緑帯で、稽古の際は5,6列目でしたが、黒帯となって参加した今回は最前列に並ぶことになり、会長の目の前での緊張感のある稽古となりました。全体稽古の際は強化選手が抜けたとはいえ密集した中での稽古で、少年部も暑い中でとても厳しい稽古だと感じたのではないかと思います。
班別稽古では、黒帯から緑帯までは屋外での棒術の稽古となりました。そこで更に大城の棍がわかるチーム、わからないチームに別れての稽古となりましたが、「大城の棍がわかる」というチームの中でも、普段棒術に取り組んでいるかいないかが明確にわかるほどの差が感じられました。個人の取り組みの違いもあるでしょうが、そもそも棒術の指導を普段から受けられる環境かどうかということも重要だと感じ、こういった機会があるたびに、黒岩道場の道場生で良かったと感じます。
他の班でもそれぞれ技術委員の先生方から工夫を凝らした指導がされていたようで、あっという間に稽古時間が過ぎました。
稽古終了後はまた支部ごとに徒歩でホテルへ戻りました。別会場で稽古をしていたユース選手たちもバスで戻り、食事、入浴の時間まで休憩、待機となりました。ユース選手の会場は冷房どころか扇風機もなかったようで、大変厳しい環境での稽古だったようです。
食事、入浴の後は自由時間となり、消灯の22時までのあいだ道場生全員で集まってUNOをしたり、二日目のレクレーションの一つである帯締め大会の練習をして過ごしました。
一日目の男子部屋はいくつもの支部がまとまった大部屋で、どの支部の生徒も興奮してなかなか寝付けない様子でした。最終的に全体が静かになったのは消灯から一時間くらい経ってからでした。
【二日目】
二日目は会長による意拳の早朝稽古からのスタートとなりました。站椿(たんとう)の指導から始まり、波動禅(試力)についての指導をしていただき、合間には盧山会長の三人の師のお一人である澤井健一先生の意拳の師匠である王向斉老師の、更に師匠である郭雲深(かくうんしん)老師のお話を伺うことができました。
盧山会長には、限られた時間の中で出し惜しみなく丁寧なご指導をしていただき、本当にありがたいと思います。
早朝稽古が終わると部屋に戻り、食事をして水筒に水分を補充し、道着に着替えてこの日も武道場に向かいます。ユース選手はホテルからバス移動でしたので、玄関で支部の生徒全員で挨拶をして見送りました。
二日目には岡崎館長が合流され、全体の基本稽古の後は班別の稽古となりました。上級者はやはり外での棒の稽古となる予定でしたが、気温が高く日射が強すぎるということで、急遽内部での稽古となり、岡崎館長により、黄帯から緑帯までの型、上級者の棒の指導が交互に行われました。
稽古を通して、改めて基本通り動くことの大切さ、それを実践することの難しさを感じました。
館長のご指導のあとは班別の型稽古となり、自分は蓮田支部の高橋技術委員に征遠鎮をご指導いただきました。短い時間でしたが、型の前半の動きについて丁寧なご指導をしていただきました。
稽古は午前中で終わり、午後はレクレーションとなります。一度ホテルに戻って昼食をとり、道着から着替えて再度武道場に戻ります。
レクレーションは、蓮田支部の先生方が取り仕切ってくださいました。全員参加の帯締め大会は自分も出る気満々だったのですが、黒帯は審判役ということで、残念ながら参加が叶いませんでした。武州北支部の生徒たちも、昨夜の練習むなしく入賞は逃してしまったようでした。
レクレーション二つ目のソフトドッジボールは支部対抗で、12名1チームでしたが、ユース選手は午後も稽古だったため、武州北支部は10名での参加となりました。最初から内野・外野とも一人少ない状態でしたが、1回戦、2回戦と順調に勝ち上がり、準決勝で敗退、続いて3位決定戦でも敗退となり、4位という結果でした。トーナメントの順番によって3回連続の試合となってしまい、子供たちはほとんど休憩も取れず大変でしたが、とても生き生きと楽しそうに取り組んでいました。
レクレーションは3つ予定されており、綱引きも行われるはずでしたが、会場の室温が40℃を超えたということでドクターストップとなり、少し早めの解散となりました。
ホテルに戻り、大部屋から支部割り当ての部屋に移動し、水筒の補充や翌日の準備をしているうちに、夕食のバーベキューの時間となりました。
武州北支部はさいたま環状支部、東川口・戸塚安行支部と一緒のグループとなり、黒岩支部長、山本支部長、吉澤初段、自分の4名体制で、どんどん肉や野菜を焼いて子供たちに食べさせていきました。
ほとんど焼き場につきっきりだったため少年部の様子はあまりわかりませんでしたが、スイカ割りも開催され、スイカを食べたり、飲み物を冷やす水槽に手を突っ込んだりして、子供たちも楽しく過ごせたようでした。
バーベキュー終了後から順番の入浴だったため、我々の入浴は21時頃となってしまいましたが、入浴後から消灯までは、支部の全員でテレビを見たり、黒岩先生から突きの姿勢についてご指導を受けたりして過ごしました。
【三日目】
三日目の朝も、二日目と同様会長の意拳稽古からのスタートとなりました。二日目の試力のおさらいと、組手禅、移動禅のご指導や、澤井健一先生の逸話をお話しいただいたりしましたが、何よりも会長の移動禅(這い)の御手本がすごいものでした。75歳を過ぎても日々鍛錬を欠かされていないことを、実演によって見せつけられ、自分も身が引き締まる思いとなりました。
三日目はユース選手も合同での稽古だったため、全員で武道場へ向かいました。稽古の前に、前日のレクレーションの表彰式と、今回アメリカから参加された先生方が昇段審査を合宿を兼ねて受審されたとのことで、段位認定状の授与がありました。さらに、サプライズとして、今年還暦を迎えられる先生方への還暦祝いも行われ、春日部支部の青木師範、蓮田支部の見山師範、久喜支部の吉田支部長と、われらが黒岩支部長の4名がお祝いを受けられていました。会長が75歳とは思えないのもそうですが、黒岩先生もとても今年60歳とは思えない外見と動きをされています。今後もその若さを保たれて、我々を導いてくださればと思います。本当におめでとうございます。
稽古についてはユース選手も合同になったため、最初から班分けとなり、上級者はまず館長からの棒術の指導をしていただきました。基本となる前進後退本手打ちと、大城の棍の前半について稽古をして、その後会長より、前屈下段払いからの追い突きと、対極その1の前半についてご指導いただきました。
今回の合宿は、参加者が多かったということもあってか、広いスペースが必要な大きい動きを伴うような指導はなく、基本をしっかり見直すような稽古が徹底されたように感じました。自分自身の基本的な動作ができているかを見直すきっかけになりました。
稽古は10時半くらいに終了し、参加者全員で集合写真を撮り、その後支部ごとに館長ほか幹部の方々との写真撮影を行って解散となりました。
ホテルに戻って着替え、昼食のお弁当を受け取って、それぞれのバスに乗って帰路に着きました。
途中サービスエリアでの休憩を挟み、同乗した2支部の下車などもあり、本庄道場に到着するまで5時間近くかかり、2年生はさすがに疲れて眠ってしまいましたが、最後には全員が元気に保護者の皆さんの元に帰っていくことが出来ました。
子供たちは合宿を通して、空手の技術的な部分だけではなく、集団行動の中で全体をよく見ながら、自分優先の行動をとらないこと、次のスケジュールを考えて準備をすること、お互いを助け合うことなど、多くのことを学んだことと思います。
自分も前回は武州北支部の色帯の一人として支部の少年部に目を配るだけでしたが、今回は極真館の黒帯として、稽古中やレクレーション、ホテル内であっても全体を意識した行動をとることを求められた中で、反省することはたくさんありましたが、自分の成長につながる合宿だったと思います。
黒岩先生におかれましても、技術委員として指導されお忙しい中でも、その合間を縫って生徒たちの写真を撮っていただいたり、レクレーションやバーベキューでも生徒のためを思った行動をとっていただき、責任者としてのあるべき姿を見せていただいたと思います。
1年に一度の大きなイベントとして、盧山会長、岡崎館長をはじめ極真館幹部の皆様、技術委員の先生方、様々に御手配くださいました総本部事務局の皆様、バーベキューや水筒への水分補給などにもご協力いただいた大金温泉グランドホテルのスタッフの皆様、同じバスでお世話になった埼玉県北支部、栃木茨城支部の皆様、最後になりますが、ご引率いただきました黒岩支部長にお礼を申し上げ、合宿の報告とさせていただきます。
押忍
令和元年 総本部夏合宿
合宿中副班を務めさせていただいた一般部栗原です。
総本部夏合宿についてレポートさせていただきます。
令和元年8月10日から12日にかけての2泊3日で、毎年恒例となっている総本部主催の夏合宿が開催されました。今年は参加者が300名超と例年に比べ多かったようで、一度に収容できる宿泊施設ということで、栃木県那須烏山市の大金温泉グランドホテルさんに宿泊しての開催となりました。
武州北支部からは、黒岩支部長を始めとして18名の参加となりました。
昨年は自分が仕事の都合で中日に一度抜けなければならなかったため自家用車での参加でしたが、今年はめでたくフル参加となりましたので、支部のみなさんと一緒にバスに乗車することができました。昨年もそうだったようですが、バスは石島師範が率いられる埼玉県北支部との相乗りとなりました。全体の統率をしてくださいました石島師範、いろいろと気配りいただきました埼玉県北支部渡辺先生、女子は宿泊部屋も同じだった埼玉県北支部少年部のみなさんには、ここでお礼を申し上げます。大変お世話になりました。
道中は交通事情もよく、途中サービスエリアで休憩しても余裕のある到着となりました。
到着後は各自部屋で道着に着替え、徒歩20分程度離れた場所にある那須烏山市武道館に向かいます。武道館は出来て2年程度の非常に新しく立派な建物でしたが、なにぶん参加者が多かったため、正拳突きがやっと突ける程度の寿司詰め状態となり、晴天も相まって、非常に過酷な状況でした。自分は運よく扇風機のすぐそばでしたが、主に中級の少年部の子供たちは風など一切来ない中央部だったため、本当に大変だったと思います。
田森師範からの全体説明、支部ごと・帯ごとの整列などのご指導ののち、館長稽古となりました。手技の稽古が主となりましたが、館長が直接行われる突き、受けの動作や、少年部への直接のご指導の様子、合間に挟まれる館長が師事された澤井健一先生のお話しなど、館長稽古でなければ見る、聞くことができない経験をさせていただくことができました。
館長稽古の後は型ごとに分かれた稽古となり、各々自分の習いたい型の先生に付いて指導を受けました。自分は先の全日本大会で壮年型の部で優勝された、福島県支部の國分先生の指導される平安その3のグループに入りご指導をいただきました。普段受ける機会のない他支部の先生の指導や、他支部の生徒さんと向き合っての稽古、時折入られる館長の指導など、こちらもよい経験でした。
稽古の後はホテルに戻り、支部ごとに指定された時間での食事、入浴となりました。消灯の22:00まで時間はたっぷりあるように思いましたが、布団を敷いたり翌日の準備をしていると、あっという間に消灯時間となりました。
部屋にはエアコンもありましたので暑くはありませんでしたが、気分が高揚しているのか、稽古で疲れていてもなかなか寝付けない子もいたようです。
2日目は早朝より館長直々の立禅指導があり、黒岩支部長、一般部で参加しました。立禅の指導では、普段の稽古のような激しい動きはなく、呼吸法を館長が実演してくださったり、一人ひとりに立ち方の修正に回ってくださいました。30分の予定を大きく超えた1時間の指導をしていただき、充実した時間となりました。
朝食を採るとすぐに準備をして武道場に向かい、稽古となりました。最初に岡崎師範の指導、次に組手の稽古、最後に武器術と型の指導を受けました。
岡崎師範の稽古では主に組手を想定した移動稽古で、コンビネーションの練習を行いました。組手の稽古は石島師範の指導となり、最後には1回ずつは短時間でしたが、10人組手を行いました。組手は特に個人の特徴が出るので、組手の上達にはこのように違う人と、なるべく数多くの稽古が必要なのだろうな、と感じました。
型では自分は井上先生が指導する棒術のグループに参加しました。先生が違うと同じ動きに対しても異なった視点からの表現になるため、新鮮な気持ちで稽古に臨めました。
2日目の稽古は午前中で終了し、ホテルでの昼食の後はレクリエーションの綱引きが行われました。小学生は5人一組、中学生は3人一組として、支部別トーナメント戦で優勝を競いました。武州北支部は小学生は5年生も含むチームでしたが、層の厚い他支部にも怯まず勝ち進み、見事3位入賞を果たしました。中学生の部では、中学生が2名しかいなかったために小学生を一人入れる形となりましたが、相手チームは全員が高校生と見まがう体格で、さすがにこちらは負けてしまいました。
たとえレクレーションでもみんな本気で取り組み、応援する側も思わず叫ぶほど熱中しました。何事も一生懸命な姿勢は人を感動させるものだな、と思いました。
夕食はバーベキューでしたが、驚くことに焼き手が我々下っ端ではなく、師範・支部長の先生方でした。上の方々が偉ぶることなく当然のように働かれているのを見て、極真館というのは懐の深い組織だなあと、改めて極真館の一員であることを嬉しく思いました。
終盤には綱引き大会の結果発表も行われ、レクレーションで使った支部のネームプレートと、副賞の授与が行われました。ネームプレートは深谷道場の壁に貼ってありますので、道場にお越しの方は探してみていただければと思います。
初日の夜は黒岩先生は幹部・支部長の懇親会に出られていましたが、2日目の夜は支部割り当ての部屋で一般部との懇親会となりました。先生の過去のお話しや、子供たちへの思い、空手の鍛錬方法などを伺うことができ、一晩では尽くせないありがたい時間となりました。
3日目は早朝マラソン大会からスタートしました。小学生は1km強、中学生以上は2km強程度だったかと思います。自分も普段ジョギングなどはしていないためペースがよくわかりませんでしたが、みなそれぞれの体調などに合わせて走っていたようです。
マラソンで頑張りすぎてしまった女子1名がダウンしてしまったので、ホテルの待機場所で稽古はお休みさせ、残りのメンバーで武道場に向かいました。
3日目は型の発表会ということで、館長の前でそれぞれのグループごとに型を行いました。先にグループごとに分かれ、すばやく整列する練習、動きを合わせる練習を行い、その後に発表となりました。毎回の発表に対し館長からお言葉をいただくことができ、自分のグループ以外の型についても学びを深めることができました。
全ての稽古終了後、ホテルで最後の食事を摂り、順番にバスに乗車して帰路につきました。帰りのバスでは一般部は皆ぐったりでしたが、子供たちは最後までワイワイと楽しそうにしていました。
帰り道も順調で、時間通り深谷道場に到着し、子供たちを無事保護者の皆さんに引き渡し、合宿は終了となりました。
2泊3日という短い期間でしたが、館長を始めこれまで極真館を支えてこられた先生方からの直接の指導を受ける機会を得ることができ、また支部内外の交流も深まり、空手の技能の上達だけではないものを得られた合宿になったと思います。またなにより、支部の全員が怪我もなく無事に合宿を終えることが出来たことを嬉しく思います。
最後に、このような機会を与えて下さいました黒岩先生にお礼を申し上げ、レポートとさせていただきます。
押忍